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HOLY LIGHT

LOVE&SERVE マートルヴァーニ日本版 2006-7 VOL3 から 『光の言の葉』抜粋引用

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あらためてこのアンマの冊子「マートルヴァー二」再読しています。
Vol2に続きVOL3より。
なお、個人的な感想はそれぞれのリンクに、また、そこのコメント欄にも〜ご興味ある方は飛んでください。

*2006-06-VOL3-NO1
2006年4月、アンマは第四回ジェームズ・モートン・インターファイス賞を受賞した。インターフェイス・センタは2004年に起きた津波災害を契機とする大規模な救援活動など、霊性の指導者および人道的活動家としてアンマが優れた役目を果たしていると評価した。式の中で、アンマは宗教間の相互理解と協調について講演を行った。

『世界が直面している諸問題のほとんどに対する解決策を一言で云うなら、それは「思いやり」です。
すべての宗教の本質は、他者をおもいやることです。
宗教指導者は思いやりの大切さを、みずからの生き方をもって、はっきりと指し示すべきです。
この世に何がたりないのかといって、お手本になる人物ほど、乏しい者はありません。
この現実とのずれを埋めるために、宗教指導者は進んで前に立たなければなりません。』

アンマはさらに語りました。

『偉大な存在は霊性の価値観を重んじますが、これに対し後継者達は、既刊や組織をより重要視しがちです。
本来ならば人びとを愛という糸でつなげながら平和と静寂を広めていくはずの宗教が、結果として、戦争や衝突の原因それ自体となってしまいました...』

2006-09-VOL3-NO2
『あるときあるところに、世界中の色が集合しました。それぞれが「私が一番重要で、愛されている色だ」と言い張り、話し合いは争いになっていきました。

緑は誇らしく宣言しました。
「私こそ、最も大事な色です。私は命の象徴。木々もツタもしかり、草木はみな私の色です。これで十分では?」

青が割って入りました。
「ふざけるのもいい加減にしろ。地上のことだけあげつらうんじゃない。空と海が視えないのか?どっちも青いだろう。水は命の源だ。おい、無限と愛の色、青に万歳と言え」

これを聞くやいなや赤が叫び出しました。
「やめて、やめて!みんな、いいかげんに黙ってちょうだい。私はあなたたちの支配者なのっ。私は血の色、そして武勇と勇気の色なんだから。私なしに命はあり得ないのよ!」

猛々しい叫び声のなかで、白がおだやかに言いました。
「みなさん、それぞれ意見をおっしゃっていましたね。さて私の言うことはただひとつです。私はすべての色の基盤です。

これでもかとばかり、更に多くの色が前に出てきては、自分がいかに偉大であるか、いかに他の色より優れているかをまくしたてました。意見の交換から始まったものは口げんかに発展し、色たちは互いに相手を中傷さえしはじめました。

突然、空が暗くなりました。雷が鳴り、稲妻が走ったかと思うと、激しい雨が降り出しました。水位はどんどんあがり、木々は根こそぎ倒れ、地上は混乱の渦となりました、色達は恐ろしさに震え、怖がって叫びました。

「助けてください!」

このときに天国からの声がしました。

「色たちよ!
お前たちのエゴと誤ったプライドはどこにいったのだ?自分のことを鼻にかけ、おろかしくも争っていたお前たちが、今度は恐がって震え、自分のことすら守れないでいるではないか。我がものとして語っていたすべてもあっという間に消滅したではないか。
お前たちにそれぞれ違いがあっても、違いは比較できる次元にはないーこれを理解しなければならない。カミはそれぞれ違った目的で創造されたのだ。
自分たちを生かしたければ、手に手を取って立ち上がり、一つにならなければならない。一つになって立ち上がるならば、お前達は空高くあがり、空で大きく伸びるだろう。それぞれの色が仲良く並ぶなら、七色そろった虹となるのだ。
虹こそ、明日への希望、平和と美の象徴でる。それほど高い場所からなら、違いによるすべての隔たりなどは消え、すべてを一つとして観ることができる。
お前達の連帯と調和が、地上の人々に希望と勇気を与えんことを祈る。」

私たちがそのような美しい虹を見た時にはいつでも、相互理解と感謝を持って団結し、ともに働こうという志を新たにすることが出来ますように...』
-ジャームズ・パークス・モートン・インターフェイス賞受賞スピーチより-

2006-12-VOL3-NO3
今回はアンマの言葉ではなく、*スワーミ・アムリタギーターナンダ・プリの「聖なる白鳥」から一部をご紹介します〜

『聖者は簡素な住まいの外にすわり、空を見上げていた。嵐が急速に近づいている。木にとまる鳥たちは興奮してさえずる。聖者は庵の戸を開け、鳥が中に入れるようにした。そうすれば嵐から身を守れるだろう...残念なことに、鳥たちはこれを理解出来なかった。
そこで聖者は神性の力によって鳥に姿をやつし、群れに入り込み、鳥たちと一緒になりながら庵へと導いた。そうして荒れ狂う嵐から彼らを救ったのだった。
これが至高の存在が *アヴァター、転生というカタチをとおしておこなっていることだ。

地上の存在たちが生、悲哀、死の嵐に捕らえられているのを知り、多くの場合、ヒトとして地上のただ中に現れ、「安全な庵』、すなわちカミの素晴らしい住まいの必要性を理解させ、そこへと彼らを導く。

*ヴィシュヌのいくつかのアヴァターのなかでも、ラーマとクリシュナは最も人気がある。
というのも、彼らはヒトとして現れ、世に生きるものの喜びと悲しみを受けとりながらヒトとしてふるまい、そして人びとに真の叡智に由来する無執着、という貴重な教えを授けた。
わかりやすく云えば、行為から逃れるのではなく、いかに行為をしながら自由でいるかということである。

二つの点でラーマとクリシュナを蓮の花にたとえることが出来る。
まず、彼らは魅惑的だ。二つ目に蓮が淀んだ水の中で芽を伸ばし、花を咲かせてはやがて萎れていくように、彼らも彼らをとりまく世俗の事柄から影響を受けることがない。

これはアヴァターだけでなく、すべての神性意識を悟った存在が私たちに教えることではないか?これは愛の化身、プレーマアヴァターでるアンマもまた教えているのではなかったか・

トゥルシダスは彼の新釈版「ラーマーヤナ」の中で語る。
「カミは善と悪の混じり合うものとして、活性と不活性の存在で構成される世界を創った。聖者の姿をした白鳥は悪の水から善のミルクを分けるすべを知る。永遠なる者、意識あるものを選び、永遠でないもの生記にないものは除くのだ」

弟子があるときにグルに、水の上を歩いたり、長く潜水したり、今度は空を飛ぶというようなシッディー、すなわち超能力を与えてほしいと願った。
グルは弟子の顔を見て笑い、「魚や鳥ならこれらのすばらしい技が出来るのだよ。」と云った。「最も偉大なシッデーは〜」グルは弟子に云う。「世俗のただ中にあって、それに影響されないでいることだ。」

*ニャーナアヴァターのアンマは実際に、このシッディーを示しているではないか?アンマが私たちに教えているのは、叡智からもたされる真の自由とは人生の試練や問題から逃げることなく、それらに直面し、勝利であろうと敗北であろうと平常心をもって受け入れるもの〜ということである...』

2007-03-VOL3-NO4
『忍耐は私たちの人生においてもまた、不可欠です。人生のまさに礎石となるのが、忍耐です。
つぼみの花弁をひっぱったり、のばしたりして咲かせようとしても、花の美しさや香りを感じて楽しむことは出来ません。そうしたければ、つぼみが自然に花開くのを待つしかないのです。
おなじように、人生の美しさを味わうには、忍耐を持つことが必要なのです。幸せで快適な人生を願う人びとにとって、最も必要不可欠なのもまた、忍耐です。
〜中略〜
生きていくうえで、もうひとつ、大変気をつけなければいけないのが怒りの処理です。
怒りは両刃のナイフのようなもので、ナイフを振るう側も、振るわれた側も傷つきます。
誰かに対して怒りを燃やすとき、私たちの心はどんなに汚れているでしょうか!
心はかき乱されてしまい、そのために落ち着いて坐っていることも、そしてそれまでなかった病気を呼び出します。
けれども怒りの熱のために、私たちは自分の中に起きた変化に気づけません。
〜中略〜
人生は心の底からの、自然な笑いのようになるべきです。それが宗教です。これが霊性です。それが本当の祈りです。
カミは内から湧き上がる、無邪気で偽りのない微笑みです。
そしてそれこそが、私たちが世界に贈ることの出来る、最も大きな贈り物です。
現在の世界はそのような笑いをまったく知りません。
利己主義や怒りを忍ばせた作り笑いにしか馴染みがありませんが、これは本当の微笑みではありません。唇を開ける行為でしかなく、真心も良心もそこにはなく、ただ罪と暴力、偽善やペテンがあるだけです。
私たちは笑いと太陽の光に溢れた、子どもの無邪気な世界を取り戻さなくてはなりません。私たちのひとりひとりが、潜在する内なる子どもを目覚めさせるべきです。そうでなくては、けっして成長することなど出来ません。
今日、私たちの肉体は縦にと成長してきましたが、心はまるで成長していません。
心が成長して、宇宙のように拡がるには、私たちは幼い子どもようにならなくてはいけません。
というのも、子どもだけが成長出来るからです。子どもの持つ無邪気さと謙虚さを持つべきです。
謙虚さによって、人はヒーロー、英雄になれるのはそのためです...』

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