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本日の一本

学ぶこと、暮らすこと、夢をみること...あぁ〜幸せとは?豊かさとは??『ブータン 山の教室』

観賞。
なんでか〜なんども...じわっと涙が...なんでだろう?
景色や歌声にもやられましたが、村人たちのことばとまなこが...聖心に触れちゃって...かな??

*『ブータン 山の教室
(英題 Lunana A Yak in the Classroom)
ヒマラヤ山脈、標高4800メートルにある秘境ルナナ村に、都会から赴任した若き教師と、村の人たちと子どもたちの心の交流を描いた感動作。

*あらすじ
若い教員ウゲンは、ある日教官に呼び出されブータンで最も僻地にあるルナナ村の学校に行くように伝えられます。
「オーストラリアに行きミュージシャンになりたい」という夢を抱きながらも、渋々ルナナ村に行くことに。
1週間以上かけ巡りついた村には、「勉強したい」と真っすぐな瞳で彼の到着を待つ子どもたちがいました。
電気もトイレットペーパーもない土地での生活に不安を拭えなかったウゲンですが、村の人々と過ごすうちに自分の居場所を見つけていき...。



本編映像+メイキング動画「先生は未来に触れることができる」



本編映像~山々に響き渡る「ヤクに捧げる歌」

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ブータン 山の教室予告編

*TAO LABより
ブータン〜世界で始めて、国の発展を図る指針として、GNP(国民総生産)ではなくGNH(国民幸福量)を取り入れたのはブータンだといわれています。ブータンは長年鎖国政策をとっていましたが、1971年に国連に加盟して以来、国民総幸福量を基本とした国づくりで存在感を強めきています。ブータンの提唱するGNH・国民総幸福量とは、ざっくりいうならば、「経済的な豊かさではなく精神的な豊かさを重んじる」というものです。

!足ることによる幸せではなく、当たり前の生活を送れる幸せ
ブータン人に「幸せですか」と尋ねると「はい」と答える人がほとんどだと聞きます。
これは、精神的・体験的なものに重きを置いているからではないでしょうか。
国民からの尊敬と人気と注目を常に集め続けている国王という絶対的リーダーの下、「医療や教育が無償で平等に提供されている」という福祉の手厚さ、そして信仰心。これらがブータン人が自らが幸福だと感じる理由ではないでしょうか。
「1日3食食べられて、寝るところがあって、着るものがあるという安心感」、それだけで満ち足りていて幸福だと思える。
それがブータン人にとっての幸福につながっているのです。

〜とのこと。

本来「幸せ」とは個々人の中で感じるもので、それは健+富といった必要条件もありますが、それが満たされれば「幸せ」という状態になれるコトではありません。「経済的な豊かさではなく精神的な豊かさを重んじる」...国体としてこれを掲げる国、その実現は外から与えられるシステムではなく、個々人の内側のなかで芽吹き、その総体でしか実現できない状態...ある意味、とんでもない挑戦=地球天国を目指しているという国、ユニークですね!

参考までに下記、アップしておきます。

■GNHの4つの柱、9つの指標

**4つの柱 (4 Pillars)**
持続可能な社会経済開発 -Promotion of sustainable development-
人々の生活の安定のためには、持続可能な社会、経済を目指す。

環境保護 -Conservation of the natural environment-
ブータン固有の自然や、ヒマラヤの麓に脈々とはぐくまれている自然を壊さぬよう、今後の発展に努める。

伝統文化の振興 -Preservation and promotion of culturalvalues
発展や近代化を遂げたとしても、それは伝統文化の破壊を意味してはならない。常に古きよき伝統を重んじること。

優れた統治力 -Establishment of good governance-
優れた国王の統治の下、各ゾンカクにおいても優れた統治を行うことで、国全体としての幸福度増加を目指す。

**9つの指標 (9 Domains)**
心理的幸福 -Psychological Wellbeing -
物質的に満たされるのではなく、心・精神面が満たされ幸福を感じられるかどうか。

時間の使い方とバランス -Time Use and Balance-
仕事ばかりに時間を取られたり、余暇ばかりを楽しむのではなく、そのバランスが取れた暮らしを送っているかどうか。

文化の多様性 -Cultural Diversity and Resilience-
それぞれがお互いを尊重しあうとともに、各地域に根付く文化を大切にすることで、伝統的な文化の多様性を重んじれているかどうか。

地域の活力 -Community Vitality-
誰一人として孤立してしまわぬように、皆が家族のように繋がりあうとともに、集団として活気にあふれているかどうか。

環境の多様性 -Ecological Diversity and Resilience -
職場や住環境など、多様性にあふれるとともに、活気にあふれているかどうか。

良い統治 -Good Governance-
属する国家、地方自治体において、満足できる・信頼できるような良好な統治が行われているかどうか。

健康 -Health-
すべての基本である、健康を重んじているかどうか。

教育 -Education-
すべての人が平等に、教育を受けることができるとともに、更なる発展が進められているかどうか。

生活水準 -Living Standard-
最低限の生活水準が保たれているかどうか。

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