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本日の一冊
永遠の風雲児〜 婆娑羅と道化、修羅と無垢、角川春樹さん
*TAO LABより
神紀二年を迎えるお正月...初読書として手にしたのはこの著作。伊藤彰彦さんのインタビューで記録された角川春樹の魂の軌跡。
小学校上級生ころから親しみ始めた文庫。特に角川文庫のラインナップはどこかポップで、また、ユニークでした。具体的には映画少年として洋画を観るようになり、その流れでサントラをレコードで聴くようになり、結果、様々なジャンルの洋楽も日常に溢れ、同時期、角川文庫からそれらの原作翻訳やシナリオ等が文庫として並ぶ...映像+音楽+書籍のトリプルミックスを通して自分なりの興味と探求を紡いでいく今世のTRIPが始まりました。寺山修司等、アングラでもあるけど、日本ならではのニッチでサブカル、土着的なエンターティメントの扉を開けてくれたのも当時の角川文庫でした。
今、思うに、春樹さんのソウゾウエナジーを無意識に感知・共鳴、惹かれていたのかもしれません。70年代半ば、彼が角川の社長となり、良い意味でも悪い意味でも実践してきたメディアミックスの片鱗がその時代に芽吹いたんだと自分の小学校中学校の体験からリアルに追想出来ます。
思春期から人間形成に影響を受けた方に直接会ってみたいという思いが強く、結果、パブリックな機会を利用したり、手紙を書いたり、偶然出会ったり、有り難いことに80%以上の確率で交流交歓できる機会を頂いてきました。
そんなたまもの、いただいてきた人生ではありますが、角川春樹さんにも手紙を書き、創った著作を送らせていただいたりしましたが、残念ながら...返信いただけず、まだ、お目にかかったこと、ありません。
個人的にどうしても春樹さんと一緒に過ごしたい時空間があるのですが〜近い将来、それが実現したらいいなぁ...:)
『最後の角川春樹』
伊藤彰彦 : 著
この本は1人の傑出した編集者の軌跡であり、出版文化史であり、角川映画の全貌であり、活字と映像を交錯させるメディア・ミックス第一人者によるビジネス論であり、獄中記であり、そして1人の特異な俳人の表現論でもある。 本書の多面性は、角川春樹の複数の貌の反映である。戦後日本が生 んだこの異端児は、いま新たに、何に挑戦しようとしているのか? 斜陽と見なされつつある出版文化を劇的に転換する目論見とは?
PS
伊藤彰彦さんのこの著作、とても面白かったです。思わず、東映関係やヤクザさん関係の関連著作や映像を観始めてしまっています。
それらある意味、自分の精神形成のルーツでもあります、こちらもオススメです。