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「自他一如」〜医の現場から見えること〜 by 岡田恒良

三十六回『世界遺産化する唯物科学』

このサイトをご覧の皆さんは、(100年以上も昔の)世界遺産に登録されそうな唯物思想からは、もうすっかり卒業なさっているとは思いますが、回りを見渡せばまだまだ頭の凝り固まった人たちが大勢います。これが現実社会の隠せない姿、21世紀になって20年も過ぎているにもかかわらずです。

ルパート・シェルドレイクはこのシリーズの第12回にも登場させましたが、形態の共鳴、形態形成場という、ご存知のシェルドレイク理論で有名な生物学者です。時空を超えて目に見えない情報が飛び交い、共鳴現象を起こしているという彼の著作『生命のニューサイエンス〜形態形成場と行動の進化〜』(1981年)は衝撃でした。

ルパート・シェルドレイクの最新作は『科学の妄想 science delusion 』。著者はユーモアたっぷりに頭の硬い人たちを皮肉っていますから、ここに一部を紹介したいと思います。

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科学における誤った10の定説
みなさんは、まさかこんなこと信じているわけじゃないでしょうね?

⑴自然はメカニカルな機械、宇宙もメカニカル、動物・植物もそう。人間だってメカニカルな機械のような物だ。

⑵物質に意識はない、宇宙全体も意識のない物質によって作られている。銀河、惑星、動物、植物に意識はない、当然だ。

⑶自然法則は永遠に変化しない。自然界の定数も変化しない。光の速度や引力のGなど、永遠に一定であるに決まっている。

⑷物質とエネルギーの総量は常に同じである。つまり、エネルギー保存の法則は正しい。ただし、ビッグバン時だけはどこからともなく、突然にエネルギーと物質が突然やってきた。

⑸自然というのは無目的な物。自然界はどこにも目的がなく営まれている。進化のプロセスにも目的があるはずない。

⑹生物学的遺伝というのは、まったく物質的なものである。核酸からなる遺伝子という分子で遺伝の全ては説明可能である。

⑺記憶というものはすべて、脳の中の物質的な何かに保存されている。神経終末の変化や、何かのリン酸化したタンパク質として脳の中に存在している。

⑻精神というものも頭の中にあるものであり、意識も思考も含め、すべて脳の中の活動に過ぎない。

⑼テレパシーのような超能力は嘘であり、不可能である。思考や意図が遠く離れた場所に及ぶことなどあり得ない。

⑽機械的、物質的説明のない医学などありえない。病はすべて物質的、画像的に証明される。補完・代替医療など無視してよく、もし効いたとしても偶然に治っただけ、またはプラセボ効果だ。本当の医学は機械的なものだけだ。

この10箇条、皆さんはもう信じてはいないと思います。科学のあけぼの時代、唯物科学の遺物ですね。

しかし現代科学の陥っている最大の汚点は、非科学的という名でもって、科学の範囲を限定している、いわゆる非科学狩りをしているということです。非科学であるからといって発表の場を拒絶したり、非難・攻撃を繰り返したり、まるで中世の異端裁判か魔女狩りのような状態になっていることです。

千島喜久男博士もすでに同じ視点で医学を見ていました。気・血・動の三要素が人々の生命をコントロールしている、このことを60年もまえから述べていました。この「気」こそ、ルパート・シェルドレークのいう情報の共鳴そのものです。

参考 :https://ameblo.jp/truth-at-fingertips/entry-12388550889.html

*著者 プロフィール
なごやかクリニック院長
名古屋醫新の会代表 
岡田 恒良(おかだつねよし)
https://www.facebook.com/tsuneyoshi.okada1
1955年岐阜県生まれ
1980年岩手医科大学卒
約20年消化器系一般外科医として通常に病院勤務。市民病院で外科部長として勤務中、ある先輩外科医との運命的出会いがあり、過剰医療や過剰投薬の現状に気づき、自然医学に目覚める。
1999年千島喜久男博士の勉強会を名古屋で主催、マクロビオティックの久司道夫氏の講演会企画をきっかけに病院を辞職。
御茶ノ水クリニックの森下敬一博士の機関誌《国際自然医学》に「自然医学の病態生理学」を長期連載。中山武氏の主催するがんの患者会「いずみの会」の顧問をしながら安保徹教授の講演会を開催し、親交を深めた。
看護学校にて補完代替医療について講義中。
2006年コロンビアのドクトル井上アトム氏に出会い、運動療法・自然療法の重要性を認識。以来南米に3度訪れる。 「自他一如」の探求は2000年から続く。

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