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天才を育てた女房~世界が認めた数学者と妻の愛~
『天才を育てた女房』は、読売テレビの制作により、日本テレビ系『金曜ロードSHOW! 特別ドラマ企画』として2018年2月23日21時 - 22時54分に放送された読売テレビ開局60年記念スペシャルドラマ。
*解説
世界に誇る関西出身の天才数学者・岡潔。
数学に人生を捧げた彼は、世界の数学者が長年取り組みながらも解けなかった難問を解いて認められ、1960年に文化勲章を受章。ノーベル賞受賞者の湯川秀樹、朝永振一郎の恩師でもある。
数学にしか興味がなく、私生活では変わり者。潔は、天才ゆえに周囲の理解を得られない孤高の存在だった。彼のそばには常に、命がけで寄り添う妻・みちがいた。岡潔の偉業は、みちの献身なくしては成されなかったに違いない。
天海祐希が、夫を信じ、持ち前のバイタリティで長く苦しい日々を明るく乗り越えようとするみちを熱演。佐々木蔵之介が、大数学者・岡潔の情熱を体現する。
京都帝国大学で数学を学ぶ岡潔と出会ったみちは、彼と結婚。みちは、数学を究めるためだけに生きる潔に振り回されながらも、温かく辛抱強く、夫を支えるのだった...。
このドラマは、山あり谷あり波瀾万丈にして数奇な人生を歩んだ夫婦の絆の物語。
*TAO LABより
ここのところ、掘り下げている岡潔先生。先日、話を伺った帯金充利さんよりこのドラマの存在を知り、早速ネットで調べ、拝見しました。ネット社会、こういう時にはとてもありがたい存在ですね〜。
岡潔先生は世界を驚かせた天才数学者で、文化勲章を受章したほか、ノーベル賞受賞者の湯川秀樹、朝永振一郎の恩師。さらに、ドラマ『ガリレオ』で湯川学(福山雅治)が見せた「突然、道端で石を拾い、数式を書きはじめる」などの行動を本当にやっていた変人ぶりでも知られています。
が、人生の後半は世界のさまざまな問題を解決するための箴言を行ないました。当時の時代の風潮から三島由紀夫氏もそうですが、岡先生も狂信的な「右」と思われていたと思います〜少なくとも自分はそう思っておりました。
でも、それからさまざまな人生経験思慮の旅の結果、今、「右」と思っていたこのお二人の言葉のなかに「真面(まとも)」感じ、共鳴、響く自分がいます。それは何なのか?と確認のため、探求しています。すると、パズルのパーツが集まるようにヒトモノコトが集まってきます。こういうプロセスこそ、超面白い!やめられません。
先生が亡くなって約40年、今こそ、役立つであろう先生の箴言を引き続き、関係各位の方々の指導のもとに消化していきたいと思います。
*wikipediaより
晩年の主張は超高次元の理想である真善美妙を大切にせよというもので、真には知、善には意、美には情が対応し、それらを妙が統括し智が対応すると述べた。一方で日本民族は人類の中でもとりわけ情の民族であるため、根本は情であるべきとも語った。また日本民族は知が不得手であるため、西洋的なインスピレーションより東洋的な情操・情緒を大切にすることで分別智と無差別智の働きにより知を身につけるべきと提唱している。さらに現代日本は自他弁別本能・理性主義・合理主義・物質主義・共産主義などにより「汚染されている」と警鐘を鳴らし、これらを無明と位置づけ、心の彩りを神代調に戻し生命の喜びを感じることで無限に捨てるべきと述べた。
*補足
伝記をもとにしているとはいえ、教え子でもあった湯川秀樹氏の行動がこのドラマで描かれているように岡が世に認められる一つのきっかけになったという事が事実であるとの確認は関係各位に伺ってみたが取れなかった。また、住んでいた家はここで描かれている家よりさらに質素(ボロともいえる)だったそうだ。
ドラマでもあるのでフィクションの部分があるのはやむを得ないが、俯瞰的には先生の稀有な修羅ともいえる人生がよく描かれていると思った。晩年、花開いたが、本人もご家族も回りの方もそれまでの歩みは筆舌に尽くしがたいほどの苦労の連続ではないかと推察いたします。
先生のように、「終わりよければすべてよし」、富士山のような裾広がりの美しい人生を目指したいものです。
*視聴可能媒体
このドラマ、興味ある方は以下で観れます。
・hulu
こちらはこれのみのレンタル可能
・TSUTAYA TV